HOME > 相談サービス >2.施設探しにとにかく時間が掛かってしまう
施設探しは「長期戦」
【病院事情について】
病院は、基本的に主治医が退院許可を出した瞬間に、退院に向け動き出します。
■一般病院では、基本的に最大3か月間しか入院できません。
病院は、悠長に待ってはくれません。もちろん、病院にも考慮すべき事情がありますので、致し方ないところではあります。退院支援をしてくれるのは、医療福祉相談員(メディカルソーシャルワーカー。以下「MSWさん」といいます)という方々で、退院支援の専門家です。親身になって対応して下さる方々ばかりですが、病院の中には一切退院支援せずに、家族に丸投げするケースもあるようです。下記に、病院の特徴についてお話します。
DPCという制度をご存知でしょうか。入院が一定期間以上続くと診療報酬が大幅に下がり、病院経営を圧迫してしまうのです。なので、治療が終わった患者に対して、病院は致し方なく退院を迫るわけです。つらいですね。そうなると、MSWさんが奔走することになります。高齢者が多い病院ですと、場合によっては一時に何十人もの患者様の処遇について考えていかねばならず、非常に大変な仕事であるといえます。
■回復期リハビリ病院への入院
昨今の医療制度改革により、回復期リハビリ病棟でリハビリができる期間が、最大180日まで(日数は疾患によって異なる)と定められました。かつ、病院には「在宅復帰率」が課せられるようになったのです。これは、リハビリをして在宅に帰した病院を評価しようというものです。病院としては、経営を少しでも安定させるために、在宅復帰を極力目指して、施設への入所者が増えすぎないようにせざるを得ないわけです。
しかし、現実は在宅復帰できる方々ばかりではありません。MSWさんは現実とのギャップに苛まれながら、病院の方針と実態とのバランスを考えつつ、方向性を見出すべく努力しているのです。病院側と患者様との板ばさみに悩むMSWさんが、いかに多いことか!我々は苦悩されているMSWさんを何百人も見てきています。