HOME > 相談サービス >3.施設に入ったのに、退所しなければならなくなった
介護老人保健施設という施設があります。
一般的には「病院」と「在宅」の中間施設と言われており、主としてリハビリをして「在宅復帰」を果たすための施設と定義づけられています。
しかし、基本「在宅復帰」を前提にしているため、老健の場合入所期間が限られております。入所後3ヶ月ごとに見直しが図られ、一定期間が経過すると、「退所指導」がかかります。在宅復帰できればハッピーですが、なかなか厳しいのが現状です。
また、病状が悪化し、「老健で対応できないから退所してほしい」という宣告をされる場合もあります。
在宅復帰ができない方は、また次の施設や病院を探すことになってしまうのです。
せっかく入所できたのに… 老健には、支援相談員さんがいらっしゃいます。新たな施設探しは、相談員さんがサポートしてはくれますが、特定の個人に対して深く関わることは、業務上やりたくてもなかなかやりきれないのが実情です。
相談員さんの中には、「福祉の精神」で利用者に寄り添う援助をしたくてこの業界に入ったものの、理想と現実のギャップに苦しみ、ついにはくじけてしまい、仕事を諦めてしまう方も結構いらっしゃると聞きます。
他方、老健に入所されている方々や、そのご家族にとって、「退所指導」は恐怖だとおっしゃる方もいます。 もちろん、老健にとって退所指導は大切な仕事なので、無理もありません。老健はなくてはならない大事な存在なのですが、ご家族様のことを思うと複雑な思いが致します。